奇跡のハーブ
「ホーリーバジル」
数千年にわたるインド医学、アーユルヴェーダの 中心となるミラクルハーブとして、ホーリーバジルが特に昨年あたりから注目されています。 周囲200mの魔を祓うほどの電気的なエネルギーを持ち、 心身とオーラを浄化し、霊性を高め、病を取り去り健康を増進するという、目覚ましい働きをする 唯一無二のこの植物を日本で普及している第一人者が、大矢泰司さん。
まさに、人類の救世主のようなこのハーブについて詳しくご紹介いただきましょう。
取材・文 中村いづみ 取材協力 大矢泰司、日本ホーリーバジル協会 構成 アネモネ編集部 イラスト ツグヲ・ホン多インドの超能力者が 発見したミラクルハーブかつて、これだけ長い間人々に愛され 続けたハーブがあったでしょうか? 数千年もの間、人々の驚きと感動と崇敬の念が、 ホーリーバジルの歴史には刻まれてきました。
それもそのはず、この植物は「ハーブの女王」とも呼ばれるように、心身の健康、病気の改善や予防に役立ち、優れたた様々な効果は、医学書のすべての項目を網羅するほど、 膨大で多岐に渡る のです。
さらには、邪気を取り祓い、周囲 200mを聖地に変えてしまうほどの電気的なエネルギーを持つとされます。 インドでは、ホーリーバジルの傍らで瞑想すれば、心身が清められて優れた体験が得られると言われるほど、信仰や精神修行の場においても欠かせないハーブ。
そのような並外れたパワーを持つハー ブは、ほかに類を見ないため「比類なき ハーブ」「ミラクルハーブ」「神々の贈り物」「不老不死の霊薬」などとも称され、 インドの人々に神の化身のように崇拝されてきました。
言い伝えによれば、ホーリーバジルの素晴らしさを発見したのは、「リシ」と 呼ばれるインドの賢者たち。彼らは、いわゆる超能力者です。
ホーリーバジルの持つ高いエネルギーを感知し、「このハーブには万民を救う力がある!」と神話などの教えを引用し、人々に広めていきました。
そして、インド政府は、゛すべての家庭にホーリーバ ジルの森を≠ニいう標語を掲げた「トゥルシー(ホーリーバジルのサンスクリット名) バン運動」を起こし、インドのあらゆる場所であらゆる人々が使い、その恩恵を受けられるようにしたのです。
伝説では、ヒンズーの神「シバ神」が、あるリシに次のように語りました。
「どのような村でも、どのような森でも、 どのような家でも、トゥルシーが育っている場所では、みじめさや恐れや病気や貧困などというものは存在しない。 トゥルシーがあるところは、どこでも神聖以上に神聖な場所だ。
風によってトゥルシーの香りが運ばれたところは、敬虔さと純粋さで満たされる。ビシュヌ神や、の神々がトゥ ルシーを崇め育てる人々に、 祝福のシャ ワーを吹きかけるのだ。トゥルシーへの崇拝を通して、先祖の魂は喜び、天国へ の道が開けるであろう」。
このようなトゥルシーと神々に関する神話はたくさんあり、インドの人々は神聖なハープとして寺院などで祀りながら、に良いだけでなく、生育している一帯が神聖さで満たされるという、ホーリーバジルの 群生。
蚊などを寄せ付けず、ミツバチなどは書を求めて集まってくる。
生活の中で育て、使ってきたのです。
やがて、奇跡のハーブの真実は、現代医学によっても解き明かされるようになりました。
インドの医薬品の基礎となるホーリーバジルの薬効
ホーリーバジルのミラクルな効果や感動は、近年、日本でも広がり始めています。
「カミメボウキ」という和名のこのハー プは、これまであまり知られていませんでした。
それが今、全国的に注目を浴び、 期待が寄せられています。
この動きに大きく貢献しているのが、 日本ホーリーバジル協会理事長の大矢泰司さんの熱心な普及活動です。
大矢さんは、故・幡井勉医師とともに、 アーユルヴェーダを日本に伝え広げた草分け的存在。
アーユルヴェーダ薬草園を福島市の山中に開設し、興味を持った人たちには科学的なデータや効果、正しい使い方や育て方を教えています。
「インドでは、アーユルヴェーダの病院が8割で、西洋医学の病院は2割と言われています。
アーユルヴェーダが主流で、その医薬品のほとんどにホーリーバ ジルが使われているんですよ。
少なくとも、インドの製薬会社の100種類の薬に入っています。 それは、効果が相乗的に働くからなんです。
例えば、精力剤になるハーブを効かせようとした時、ホーリーバジルを飲んで、まずリラックスすることで薬効を高めることができます。
これは、ほかのハーブにも言えることで、ホーリーバジルはすべての調合薬のベースになるんです。」
大矢さんによると、インドでは古来、ホーリーバジルがアーユルヴェーダのハーブ薬の柱として考えられてきたそうです。
ちなみに、インドの偉大な父と言われるマハートマ・ガンディーも、ホーリー バジルを愛用していました。
彼が設立した道場では、茶、コーヒー、砂糖などを摂ることが許されず、ホーリーバジルやショウガ、香りのいい薬草を煎じたハープティーが推奨されていたそうです。
世界の薬草ランキングで ストレスフリー度No・1
「ホーリーバジルは、イタリア料理などで有名なバジル(バジリコ)と同じ属ですが、バジルの100倍の効果があると言われています。一番の違いは、3つのストレスを消すこと。
それは、「精神的ストレス」と労働などの「肉体的ストレス」、食品添加物や農薬などの「毒のス トレス」です。」
3つのストレスは、ハーブの評価に使われる゛アダプトゲン"レベルの植物に よって消し去ることができるそう。
学者などが集まって決めたアダプトゲンの定義とは、「毒がない、副作用がない、前出の3つのストレスを解消する、すべての病気を治す、心身のバランスの崩れを解消する」という条件を持つもの。
「世界には50万種類の植物があり、その中でも重要なハーブは5000種類です。
その中の25種類がアダプトゲンとして認められた薬草であり、このハーブが薬品に入っていれば、それは薬の一級品だと思っていいでしょう。
ホーリーバジルもアダプトゲンとして認められています。
ケネディ大統領夫人が出版したインドのヒーリングハーブを紹介した本では、ホーリーバジルが最高レベルのハー プとして紹介されています」
大矢さんが説明するように、様々な専門医はホーリーバジルを最も重要なハープとして位置づけています。
インドのアーユルヴェーダ医師である ナレーンドラ・シン博士と、ドイツの医師であるクリスチーヌ・ホエット女史の研究チームによれば、彼らは1978年頃から研究を進め、すべてのハーブの中で、ホーリーバジルが最も優れたアダプトゲンであることを次のように突き止めたのです。
「50種類のアーユルヴェーダのハープを調べ、その中の5種類のハーブが優れたアダプトゲン作用を持つことが分かった。
中でも、ホーリーバジルが最も抗ストレスに優れていることが分かった」。
ナレーンドラ・シン博士による研究は、 様々なホーリーバジルの科学的な裏付けを証明しています。 (37ページコラム参照)
ダライ・ラマ法王14世と
オオヤバジル誕生物語
実は、大矢さんご自身も、尿道間結石で4つの結石が引っかかっていた時、3ケ月間入院と言われていたのにもかかわらず、3日で消えたという驚きの体験をされています。
ご子息も、C型肝炎がよくなったという経験をお持ちでした。
そんなホーリーバジルと大矢さんの出会いは、アメリカの公的機関での勤務を終え、薬草やハーブの輸入業を始め健康に良いとされる世界中の商材を訪ね歩いていた頃のこと。
「インドネシアの宮殿を訪れた時、王族の健康を支えていたのがアーユルヴェーダだと分かり、1985年にインドを訪れました。
インド各地の薬草園や大学や図書館、販売会社などを見聞し、その時に幡井先生とも出会い、一緒に日本で アーユルヴェーダの普及活動をすることになりました。 インドではダライ・ラマさんにもお会いしました。「毎日瞑想しなさい」と言われ、それから瞑想を始めたんですよ。
ダライ・ラマ法王14世との出会いがきっかけで、その後、インド中央政府と地方政府の合同の薬草園を紹介され、ホーリーバジルの種を、特別にたくさん分けてもらいました。 それは、インドで 一番大きな種屋さんにもなかったタイプで、日本でも育てられる貴重な種類の種 だったんです」。
インドのホーリーバジルのほとんどは日本の気候には合わないそうですが、その薬草園はヒマラヤの麓にあり、冷涼な気候にも適合する種だったのです。
それを、大矢さんは日本に持ち帰り、 1986年に福島で栽培を始めました。
健康や幸せを増進し
地域の環境も改善される
その後、国立医学研究所所長の協力もあり、日本でも元気に育つ品種ができあがったのです。
それは、薬効成分が多く含まれると考えられている穂の部分が長く、葉の裏に紫色の斑点ができる良質な品質でした。
「研究所の方に、せっかくだから新しい品種に名前をつけて欲しいとお願いしたんですが、しばらくして届いた種の小包には、なんと「オオヤトゥルシー」と書 かれていたんです」。
それが、「オオヤ バジル」誕生の劇的瞬間でした。まさに 大矢さんとホーリバジルの、運命的な出会いを裏付けたのです。
昨年、大矢さんは日本ホーリーバジル協会を立ち上げました。 理事には、安倍首相夫人も加わり、ご家族の健康にホーリーバジルを愛用されているそう。 大矢さんとともに被災地を訪問するなど、普及活動を展開しています。
「皆さんが、ご家庭でホーリーバジルを栽培したり使ったりすることで、ご自身やご家族の健康や幸せが増進され、地域の環境改善にも繋がったらと思います」。 大矢さんの熱意は、少しずつ全国に届き始めています。
心身の健康維持だけではなく、 スピリチュアルなパワーを持つこのハーブは、今の時代にこそ必要とされるのでしょう。
ナレーンドラ・シン博士の 研究チームの行ったネズミの実験
「体重1kgあたりに対し、ホーリーバジルの葉の抽出物 10rg (100mgの生葉に相当する) をあらかじめ与えたねずみは、 長時間のスイミングによって引き起こされる肉体的疲労が見事に軽減された」とのこと。
それは、 ほかのハーブに比べて、最も高い効果が得られていた。
同博士による物質的、化学的、生物的な ストレスに対する効果を確かめる実験ネズミに、肝臓をボロボロに破壊してしまう「四塩化炭素」を注射したところ、 何も施さなかったネズミはすぐに死に絶えた。
それに対し、 事前に充分な量のホーリーバ ジルを含んだ食餌を与えた数匹のネズミは、生き延びた。
さらに、ネズミの脳内での、「コハク酸脱水素酵素(コハク酸デヒドロゲナーゼ) の生成をサポートする」ことも判明。 コハク酸脱水素酵素とは、 酸化還元酵素の ひとつで、ストレス下において活発化し、細胞内のエネルギーを生み出す主要な代謝回路をサポートする。
また、この酵素は、活性酸素を防いでストレスに対応する組織を助けることでも知られている。
仙台市在住・医師Mさんの体験 ホーリーバジルで 短期間に健康と若さを取り戻しましたあるハーブ専門店で買ったホーリーバジルの苗を、たまたまベ ランダで栽培していました。
そのうち乳癌が発覚し、抗ガン剤治療を受けるようになり、むくみやだるさで歩けなくなったんです。 そこで、ホーリーバジルでお茶を飲んでみようと思いましたが、足りそうもなかったので、 「そうだ、バジルだから葉を食べてみよう」と思いつきました。 食べ始めたら、 尿がたくさん出るようになり、むくみが改善し、だんだん調子が良くなっていったんです。
そして、ほぼ1週間で元気になりました。 最初は4、5枚でしが、 大矢先生の本を読んでからは、1日に20〜25枚は食べていいと思います。
その夏は救急車続出の猛暑でしたが、ベランダのホーリーバ ジルのそばにいると気持ちいいので、よく近くで過ごしました。
このハーブは、電気的に心身を整えてくれるんです。
それとは別に、バッチのフラワーレメディを飲用していたので、 「朝露のついた葉っぱが効果的なのでは?」と思い、 朝の4時に食べたりもしました。
するとさらに元気になり、トイレに座っても立ち上がれなかったのが、 草取りができるまでになり、今では完全に良くなったんです。
「クレオパトラや楊貴妃は、花のつぼみを食べていた」という話も聞いて、たまたまベランダのホーリーバジルがたくさんつぼみをつけていたので、それもバリバリ食べたら、 ますます元気になりました。 花のエネルギーはすごいと思います。
それに、肌のシミやソバカスもいつの間にか気にならなくなり、 フェイスラインがはっきりして小顔になりました。 友人や周りの乳ガン患者さんにも、このハーブをお裾分けしたら、その人たちも 手放せないようです。 お茶でもいいですが、できれば生葉や穂のほうがいいと思います。
今でも、葉を1日4枚食べています。 穂は作用が強いので、普段の適量は1本くらいだと思います。
anemone 2014 May より引用しました。